【大学野球】明大・毛利海大がリーグ戦初完投初完封勝利で4季ぶりVへ王手「久しぶりなので気持ちよかったです」
2025年5月24日(土)18時49分 スポーツ報知
明大、先発の毛利海大(カメラ・渡辺 朋美)
◆東京六大学野球春季リーグ戦 第7週第1日▽明大6—0法大(24日・神宮)
こんな感覚、いつ以来だろう。こん身の111球目。法大・片山を三ゴロ併殺打に打ち取った明大・毛利海大(かいと、4年=福岡大大濠)は左の拳を曇天の空へ向けて突き上げた。「完投は高校以来でしょうか。久しぶりで気持ちよかったです」。今季5勝目は4年春にして初めてのリーグ戦完投、完封勝利。素直に喜びをかみしめた。
「最後まで140キロ台後半だったので」という速球は初回から150キロを出してからも最後まで球威は衰えず、9回でも147キロを記録。さらにスライダー、チェンジアップを駆使して27アウト中ゴロアウトは14。「変化球を低めに集めてゴロを打たせることができました」と振り返れば、法大・大島監督も「腕の出所が見づらく、タイミングが取りづらかった」と脱帽。ネット裏で視察した広島・苑田聡彦球団本部スカウト顧問は「春先のオープン戦はがむしゃらだったが一皮も二皮もむけた感じ。球持ちがよく、球の出所が一緒なので打ちづらいのでは。プロでも通用する」と評価した。
この日の完封勝利で防御率は1・32となりリーグ1位。「チームが勝つことによって結果がついてくる。チームが勝ててよかったです」と個人タイトルよりも大事な初戦をモノにしたことがうれしかった。25日の2回戦で連勝すれば4季ぶり44度目の優勝が決定。「明日勝たないと意味がない」と言葉を強めた。初戦を一人で投げきったことで、同学年の高須大雅(4年=静岡)、大川慈英(4年=常総学院)といった150キロ超の右腕が控える。「何とか投手陣で頑張ってほしい」と毛利。メイジが背番号と同じナンバー1になる瞬間は、もうすぐそこだ。(秋本 正己)